読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

希望を与えるアイドル-「Blessing」

ニコニコ動画Halyosyさんという人が、ニコニコ動画内で活躍している人たちとコラボ動画の新作を投稿していて、僕の中で再び話題になったので。

 

ニコニコ動画という今では巨大市場に成り上がった動画投稿サイトがある。簡単に言えば、YouTube亜種。ジャスティン・ビーバーとまではいかずとも、メジャーデビューしたり、富や名声を得たり、夢見させてくれるものだと思っている。

そんなドリーマー達のほんの一握りの勝ち組、つまりは有名人になった再生数を稼ぐ人たちが一堂に会してコラボしているのが今回の話の中心、Halyosyさんという方が発起人になっている「ニコニコラボ」という企画(微妙に詳細が間違ってたらごめんなさい)。

 

特にぼくが好きな曲が2作目の「Blessing」。

「生きて」と銘打って、生命についてテーマが掲げられているのだけど、僕が好きな理由はここに有名人が集まって歌っているという事。

極端な話、誰か、歌い手の歌や実況者のゲーム実況、とか何かしら自分にとってかけがえのない存在になって希望に代わることだってある。あの人がこれからも何か楽しませてくれるから毎日がツラくない、とか。

全員が全員そんなに生死の境にいるわけではないけど、そういう人がこの動画を見て元気になってくれるんだったら、素晴らしいと思うの。

常日頃から「今死のうと考えている人たち、絶対に死のうとするな!」なんて投稿動画の中から言う人なんていないだろうけど、こういったコンセプトの元に集い、同じ向きで歌って結果として勇気づけることにつながるって中々見かけることないと思いませんか?

もし、僕が毎日つらくて死にたさが極まってたとして、この動画を見たら確実にプラスに働くと思う。実際なってみないとわからないけど、見た日は死ぬつもりはなくなると思うし、ヘビロテするだろうと思う。

各々がファンを獲得している人たちで、決して交わることのなかった視聴者たちがコラボ動画で誘引されて一つの動画を見る機会を得るってことは実に綺麗な出来事だと思う。新たに興味が湧く視聴者もいるだろうし、これはウィンウィンな企画。ぼくも何名かしか知らない状態だったけど、この動画、この企画で「へー、こういう人もいるんだー」ってにわかながら思ったりもした。

ここで自分が好きな歌詞をピックアップしたい。

 不幸とは幸せと気づけないこと

言葉のレトリックというか、すごく単純明快なことでごく自然に当たり前なんだけど、改めて言葉に起こしてみると、妙にしっくりくる。逆接的な考え方って、「なんだ、こんなに簡単な事だったのか」って気張ってたのが馬鹿らしくなるほどにあっさり受け入れられることが多い気がする。

 生き抜くためなら 

棒に振れ 水を差せ 煙に捲け 油を売れ 現を抜かせ

遠回りな意味合いで使われることわざを、生きるためならばあえて実行するように仕向けるこの歌詞すごく好き。生きるか死ぬか悩んでいるときに最短の道なんて歩く必要はないんだよね。歌詞にもあるけど、とりあえず生きてほしい、それだけ。

この歌が救いになってくれる要素の一つに、「全肯定」がある気がする。どんなに今の生活がどん底でも、どんなに自分が不甲斐なくても、それを責めたてたりせずに、ただ受け入れてくれる。そんな優しい世界がここにはある。毎日が苦しくて仕方ない鬱積した毎日であれば、受け入れてもらえる世界は心の拠り所になる。母性のような世界かもしれない。

 

ニコニコラボは集団ではあるけれど、不特定多数のように、決まった人たちが活動しているわけではない。Halyosyさんの投稿でも2つのバージョンが用意されていて、そこから派生した作品にもいろいろな人が出演している。

歌い方一つ取っても、個性を感じることができる。それは遠回しに千差万別、みんな違ってみんないい、ということを提言しているのかもしれない。深読みしすぎかな。

 

ちなみにぼくが好きなバージョンはA。有名ゲーム実況者「キヨ」の歌うパートが笑いを誘う、いわゆる「コメディリリーフ」的な役割を持っている。生きてほしい、という切な願いに緊張感の緩和、和らぎを与えることがどれだけの効果を孕んでいることか。その尊さに、ぼくは感動したし、知らず知らずのうちに皆が元気になっているんだと思う。ヘイトとかも見受けられるけれど、ヘイトできるのは元気な証。本当に辛いときはどんな小さな笑いでもありがたいものだと思うので、アリでしょ。

 Bも違った感じでこれまたイイんだけどね。

 

一堂に会するという夢に、重たいテーマを結びつけた企画が成功したのは、評価に値するし、これからも活動を続けていってほしい。どこかで元気になれる人がいる、それは有名人の大義名分に成り得る宿命の一つだと思う。偶像としての意味合いで「アイドル」になってほしい。知名度は時に枷にも重りにもなるけれど、希望を与えることはあなたたちの十八番なので、是非とも頑張ってほしい。応援しています。一人でも多くの人が救われますように。(おしまい)